紀平梨花は11位、世界選手権代表入りは絶望的も復活ののろし 雪辱の来年へ「本当の自分はこうじゃない」

 フリーの演技後、ガッツポーズを決める紀平梨花(撮影・高部洋祐)
 熱演する紀平梨花(撮影・高部洋祐)
 熱演する紀平梨花(撮影・高部洋祐)
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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(24日、東和薬品ラクタブドーム)

 女子フリーが行われ、ケガからの復活ロードを歩む紀平梨花(20)=トヨタ自動車=はともに今季自己ベストには及ばなかったが、フリー128・19点、合計188・62点をマークした。順位はSPと変わらず11位で、来年3月の世界選手権代表入りは絶望的となったが、完全復活を目指す来年へ手応えを掴んだ様子だった。

 フリー「タイタニック」にのり、冒頭の3回転サルコー-3回転トーループを決めると、続く3回転フリップ、ダブルアクセル、3回転ループ-2回転トーループ、後半の3回転ループは着氷が乱れたが、ダブルアクセル-2回転トーループ-2回転ループ、最後の3回転サルコーまでしっかりとまとめきった。予定していた3回転ルッツは回避したが、悲恋を描く映画の世界観をしっかりと描ききった。演技を終え、フィニッシュポーズを解くと、納得した様にうなずいた。

 演技後は「大きな舞台に戻ってこられてうれしい。フリーは練習してきたことを出せた。ルッツは朝の公式練習で痛めてトーがつけなくなったので」と語り、「今後は完成度を高めたい。本当の自分はこうじゃない。時間をかけていけば、いいものができる」と、先を見据えた。

 昨季は右足の距骨疲労骨折で全戦欠場。今季も不安を抱えたままのシーズンインとなったが、GPシリーズ2戦は5位、4位と着実に復活への階段は上がってきている。

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