須崎優衣 五輪女王の貫禄V「厳しい戦い勝ち抜いた自信」パリへ一歩前進「さらなる高みを」
「レスリング・全日本選手権」(24日、駒沢体育館)
24年パリ五輪代表1次選考会として行われ、女子50キロ級は東京五輪金メダルの須崎優衣(23)=キッツ=が、決勝で21年世界女王の吉元美玲那(至学館大)を8-0で下し、3年ぶり3度目の優勝を果たした。2連覇が懸かるパリ五輪に向けて先勝し「さらなる高みを目指して、自分がまだ見たことのない景色を見たい」と大きな目標を掲げた。
他階級では東京五輪金メダリストが準決勝で敗退する波乱も起きる中、須崎は全4試合を無失点で勝ち抜き、五輪女王の貫禄を示した。決勝は前年の世界王者から挑戦を受けたが、先手を取りながら高いディフェンス力で完封し、最後は相手のタックルを切ってダメ押しの追加点。「まずは勝ち取れてよかった。また五輪選考会が始まったワクワクが強い」と声を弾ませた。
第一人者として存在感を発揮したが、「若い世代や他の選手も目標を持って成長してきているので、気を引き締めてもっと頑張らないといけないと思ったし、自分は今大会反省点も見つかったので、それはイコール自分の伸びしろ」ときっぱり。今年はU23世界選手権を初制覇して世界初のグランドスラム(五輪など主要5大会全制覇)も達成したが、漢字一字では成長の「成」を挙げて総括し、「東京五輪を終えて一回り大きく成長を感じる1年だった。(東京五輪まで)厳しい戦いを勝ち抜いた自信があるし、来年世界選手権で優勝して絶対にパリ五輪代表を決めたい」と自負を込めた。