「ラグビー・全国大学選手権・準々決勝、京産大３４－３３慶大」（２５日、ヨドコウ桜スタジアム）

　準々決勝４試合を行い、京産大（関西１位）が慶大（関東対抗戦４位）を３４－３３で振り切って２年連続の４強に進出した。今秋初先発のフランカー三木皓正（３年）が攻守に暴れた。筑波大（同５位）が東海大（関東リーグ戦１位）に逆転勝ち。早大（関東対抗戦３位）が明大（同２位）を破り、２連覇を目指す帝京大（同１位）は同大（関西３位）に圧勝した。来年１月２日の準決勝（国立）は京産大が早大と、帝京大が筑波大と対戦する。

　「ピラニア・タックル」の異名を持つ三木が食らい付いた。２６－１９の後半１８分、敵陣で相手キックをチャージ。そのままボールを手中に収めて独走。大歓声の中、ガッツポーズしてゴールに飛び込んだ。

　「しっかりプレッシャーをかけるのはチームでやってきた」と自然と体が反応。最後は１点差の逃げ切りだっただけに千金のスーパートライとなった。

　昨季４強を導いた大学屈指のタックラーは今春に左膝を負傷。この日が今秋初先発だった。持ち前の守備でも前半から相手の攻撃を寸断。広瀬佳司監督は「彼が復帰してチーム全体が前に出て守備が上がった」と語った。

　大学選手権で過去４戦全敗だった慶大に初勝利。京都成章出身の三木は慶大に進学希望もかなわず京産大に入学した。２年前の１学年時には兄・亮弥との兄弟対決で慶大に完敗しており、乗り越えるべき壁だった。「自分なりのケジメ」と大きな勝利をかみしめた。

　昨季よりパワーアップした関西王者がまずは“正月越え”。悲願の日本一に向け東京に乗り込む。