桃田賢斗が快勝発進! 完全復活へ海外ツアー欠場して国内で強化「まじで倒れるかと思った」

 「バドミントン・全日本総合選手権」(26日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 男子シングルス1回戦が行われ、昨夏の東京五輪代表の桃田賢斗(NTT東日本)が、中山裕貴(敬和学園大)を2-0(21-8、21-15)で下し、初戦を突破した。

 第1ゲームを13点差で先取すると、第2ゲームも優位に試合を展開。最後はヘアピンショットで体勢が崩れた相手の隙を見逃さず、強打で勝負を決めた。「最初サーブを打つときに手が震えた」と国内大会ならではの緊張感は感じつつも、「しっかり足を動かせて、相手が疲れるまでラリーして待てた。弱気にならずに踏み込めて打てた」とうなずいた。

 今季は8月の世界選手権で2回戦敗退。9月のジャパンオープンでも初戦で敗れ、昨夏の東京五輪に続き、不振から抜け出せない日々が続いていた。「この調子のままワールドツアーに出場しても負けの繰り返しになる」と、その後の海外ツアー大会を欠場。「しっかり練習して自信を持ってプレーできるように」と国内での強化を優先した。

 「足を動かして、とにかく1球でも相手のコートに返す。そこの貪欲さを忘れかけていた自分がいた」と守備、攻撃、走力の全てを見直した。特にきつかったのは1時間に及ぶノック。パートナーが打ったシャトルを反対側のコートに打ち返し続ける練習で、「高校生のときぐらいフレッシュな気持ち。まじで倒れるかと思った」と話すほど追い込んだという。

 前回大会は欠場しており、今大会で2年ぶり5度目の優勝を狙う。2018年、19年と世界選手権を制し、国際大会11勝と無類の強さを誇った日本のエース。来年5月から始まる24年パリ五輪の選考レースに向けて、まずは日本一から完全復活の足がかりをつかむ。

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