桃田が5度目V 24年パリ五輪へ「もっともっと強い桃田賢斗を見せていけたら」

 男子シングルス決勝を制し、5度目の優勝を果たした桃田賢斗(撮影・伊藤笙子)
 男子シングルス決勝を制し、拳を突き上げる桃田賢斗(撮影・伊藤笙子)
 男子シングルス決勝を制し、目を潤ませる桃田賢斗(撮影・伊藤笙子)
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 「バドミントン・全日本総合選手権」(30日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 男子シングルス決勝が行われた。昨夏の東京五輪代表の桃田賢斗(28)=NTT東日本=が、9月のジャパンオープン王者の西本拳太(28)=ジェイテクト=を2-0(21-11、21-16)で下し、2大会ぶり5度目の優勝を飾った。

 コートに大の字に倒れ込みながら、左拳を高く掲げた。桃田は強打とネット際のヘアピンショットを使い分けて試合を支配。8連続得点を決めるなど第1ゲームを先取した。

 第2ゲームも序盤から前後左右に相手を翻弄(ほんろう)。ライン際に落ちる繊細なコントロールも光り、今季国際大会初Vを挙げ波に乗る西本を圧倒した。

 「この1年間苦しいことばっかりだった。今日は自分でも納得のいく試合ができた。ネットでは『桃田の時代は終わった』と。言いたくなる気持ちは分かるけど、ネガティブなことは言わないで、明るく応援して欲しい」と笑顔を見せた

 18、19年に世界選手権2連覇を果たし、同年には国際大会11勝と圧倒的な強さを誇った。しかし20年に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれ、右目眼窩(がんか)底骨折。長いブランクもあり、そこからは東京五輪1次リーグ敗退、8月の世界選手権2回戦敗退ともどかしい結果が続いている。

 「自分には前みたいなきれいなバドミントンはできない。事故の影響で経験やイメージが全部0になった。もうあの自分を追い求めるのをやめた。しっかりと自分を見つめ直して改善して、一から作り上げていきたい」と語っていた桃田。今季は秋の海外ツアーを欠場して国内強化を優先した。過去の強さを取り戻すのではなく、新たな強さを模索しているという。

 24年パリ五輪選考レースは来年5月1日から始まる。「もっともっと強い桃田賢斗を見せていけたら。これからも応援よろしくお願いします」と力強く宣言。5度目の日本一を足がかりに、エースの輝きを取り戻していく。

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