創部9年目の開志国際 冬頂点に導いた日本代表司令塔の父 息子の前で戴冠「彼は辛口なので」

 バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ)の男子決勝が29日、東京体育館で行われ、開志国際(新潟)が、高校総体、U18トップリーグと合わせて3冠を狙った福岡第一(福岡)を88-71で下し、男女通じて新潟県勢初優勝を果たした。

 創部9年目のチームを頂点に導いたのは、富樫英樹ヘッドコーチ。日本代表の司令塔・富樫勇樹の父としても知られる。18年に高校総体優勝はあったが、悲願の冬の栄冠に「子どもたちには言えないけど、残り2分で感極まるものがあった」と、笑った。

 新潟県新発田市立本丸中を2度の全国制覇に導いた後、2014年開校の新設校の指導を託された。「1期生には本当に感謝しかない。どうなるんだろう、という中でね。あの13人がいなかったら、今はない」と、感謝した。創部当時からの伝統「明るく、元気よく、そしてみんなで楽しく」をモットーとするバスケで日本一へと駆け上がった。

 この日、息子の勇樹も会場に訪れていた。父とは特に連絡を取り合うことはなかったが、決勝しか来場可能な日はなく、周囲の関係者に「(開志国際は)決勝に行くの?」と聞いてまわっていたという。大仕事をやってのけた父は「彼、辛口なんですよ。優勝しないと何を言われるか分からない。何かいいプレゼントくれるのかな」と、茶目っ気タップリに語った。

 新たな歴史を切り開いた60歳の指揮官はまだまだ、意気軒昂だ。「中島みゆきの『糸』が好きなんですよ。縦の糸(冬連覇)、横の糸(夏冬連覇)、どっちでもいいから連覇したい。ごめんね、ロマンチストで」と語り、「『ヘッドライト・テールライト』も好きなんです。プロジェクトXのやつ。旅はまだ終わらないって。あれ俺に言ってるのかなって。頑張りますよ、まだまだ」と、豪快に笑った。

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