古豪健闘!中大27年ぶり総合Vへ往路2位 吉居大和がけん引“花の2区”区間賞

 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場)

 最多14回の総合優勝を誇る中大が完全復活を予感させた。全区間で駒大、青学大とデッドヒートを繰り広げ、最終5区で2位に浮上。わずか30秒、1位には届かなかったものの“2強”の一角を崩し、藤原正和監督(41)は「届かなかったのは指導者の差。選手たちは本当によくやってくれた。1~5区まで想定通りのレースをしてくれた」と絶賛した。

 吉居大和(3年)が躍動した。前回大会は1区で区間新記録を樹立したが、指揮官が「エースはエース区間で」と当日変更し“花の2区”に出走。駒大の田沢廉、青学大の近藤幸太郎に食らいついた。圧巻だったのは残り数十メートル。吉居大は「大学トップの人たちと走れる幸せな時間。簡単に離されるわけにはいかない」と一気にギアを上げて抜き去り、区間賞を獲得。「勝ち切ることができてうれしい」とはにかんだ。

 17年には87回の連続出場記録が途絶え、近年は2桁順位も経験した古豪。復調のきっかけは前回大会後に結成した“吉居グループ”だった。藤原監督は「吉居大和級5人を並べないと優勝に届かない」と中野翔太(3年)、吉居大の弟・駿恭(しゅんすけ、1年)らを吉居大と同じ強度で練習させて底上げを図った。この日は全員が区間5位以内、さらに中野は3区で区間賞。指揮官は「強化は間違っていなかった」と大きくうなずいた。

 「ここまできたら総合優勝を狙いたい。チャンスはゼロじゃない」と27年ぶりの頂点を見据える。「復路は4年生中心。山下りは若林(陽大・4年)で30秒を埋めて、7区からよーいドンの形にしたい」。大手町にトップでたすきを届ける。

 ◆吉居大和(よしい・やまと)2002年2月14日生まれ。三重県出身。愛知・田原東部中から宮城・仙台育英高に進学。20年に中大に入学し、同年12月の日本選手権5000メートルで3位。箱根駅伝では1年時に3区で区間15位。2年時は1区で15年ぶりに区間新記録を樹立し、MVPにあたる金栗四三杯を獲得した。168センチ、49キロ。弟は2学年下の駿恭(しゅんすけ)。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス