青学大は連覇夢散 往路に続き山誤算 3位死守も選手は涙 原監督 責任背負う「選んだ私に最終責任。気持ちを入れ替えて」
「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)
連覇を狙った青学大は一時8位まで転落したが、9区に起用されたエース格の岸本大紀(4年)が区間歴代2位の快走で3位を死守した。
誤算は原晋監督が復路にキーポイントにあげていた6区だった。起用された西川魁星(4年)がペースを上げきれない苦しい走りで早大、国学院大、法大、創価大に抜かれて7位に転落。原監督が「スマイルスマイルスマイル」と鼓舞し続けたが、前日の山上り5区に続く大誤算で、この区間だけで5分差が広がって首位駒大とは7分4秒差。連覇が絶望的な状況となった。西川は1時間3分23秒で区間最下位20位だった。
前日5区を走った脇田幸太朗(4年)は6区での起用を検討されていたが、若林宏樹(2年)の体調不良により急きょ5区に。そして苦しい走りとなった。原監督は「今年は特に山、山上り山下りがポイントになると思っていた」と話していたが、狂った歯車が噛み合うことはなかった。
続く7区の佐藤一世(3年)も区間7位にとどまり不発。佐藤は7区のゴール後、チームメートに「ごめん」と繰り返し涙。「情けない気持ちでいっぱい。4年生にとって最後の箱根駅伝だったのに、ふがいない走りをしてしまって申し訳ない。監督にも申し訳ない」と、声を詰まらせた。
序盤の出遅れが響き、「駅伝男」と称される岸本を生かし切れなかった。
レース後、原晋監督は明るく努めながら「当初予定していた山上り山下りの選手が使えず、ここがうまいことハマりませんでしたね。ピース大作戦は、山上り山下りと2つのピースがハマらなかった。ピースが1つにならないとね。(6区は)選んだ私に最終責任がある。補欠の選手も期待していたんですけど、やはりきちっと仕上げないといけなかった。私の責任。総合力はあるので、上にはこれましたけど、3位で喜べるチームではない。真摯(しんし)に結果を受け止めて、来年リベンジできるチームを、私自身も気持ちを入れ替えて作っていきたい。故障者も出たし、1人に責任を負わせず、チームとしてこの反省を100回大会にいかさないと」と悔しさを滲ませ、敗戦を受け止めた。