報徳学園 王者・仰星撃破!史上4校目高校3冠へM2 海老沢「気持ちいいランでした」

 東海大大阪仰星を破り歓喜の報徳学園フィフティーン(撮影・山口登)
 後半、ボールをインターセプトし、独走する報徳学園・海老沢琥珀(中央)=撮影・北村雅宏
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 「全国高校ラグビー・準々決勝、報徳学園31-21東海大大阪仰星」(3日、花園ラグビー場)

 準々決勝4試合が行われ、史上4校目の高校3冠を目指す報徳学園(兵庫)が2連覇を狙った東海大大阪仰星(大阪第3)に31-21で逆転勝ちし、1997年度以来25大会ぶり、同校最高に並ぶ2度目の準決勝に進出した。後半、WTB海老沢琥珀(こはく)=3年=が自陣から95メートル独走トライでトドメを刺した。東福岡(福岡)が10大会連続、京都成章(京都)が2大会ぶり、天理(奈良)が18大会ぶりの4強入り。抽選の結果、5日の準決勝は天理-報徳学園、京都成章-東福岡に決まった。

 海老沢が大歓声の中、ガッツポーズしてゴールに飛び込んだ。24-14の後半26分、自陣ゴール前5メートル、猛攻を仕かける相手の隙を突き、インターセプト。そのまま快速を飛ばし一気に95メートルの独走トライ。東海大大阪仰星の連覇の夢を砕いた。

 試合後、ヒーローは「立ってていいですか。座ったらつっちゃう」と足が限界。足を“ぷるぷる”させながら「ボールを取った瞬間、走り切らないといけないと。気持ちいいランでした」と笑った。

 東京・千歳中出身。SO伊藤利江人(3年)と一緒に報徳学園に入学した。今は伊藤が母、弟と住む家に同居。“兄弟”のように過ごしてきた。

 その伊藤も14-14の後半7分、勝ち越しトライの起点となるパス。さらに同13分には、自ら蹴ったパントを捕球し、最後はトライにつなげるなど司令塔として才能を発揮した。

 注目を浴びてきた伊藤に、海老沢は「嫉妬はあった」と言う。それでも隣同士で取材を受け「とてもうれしい」とようやく肩を並べた喜びをかみしめた。

 0-14から“逆転の報徳”の本領を発揮し、前回大会で敗れた東海大大阪仰星に雪辱。伊藤は「仰星、東福岡に勝って優勝を目標にしてきた」と一つノルマをクリアした。史上4校目の3冠へ次は準決勝・天理戦。まずは同校初の決勝進出を果たす。

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