小平奈緒さん「ホワイトベア・スポーツ賞」 長年の競技貢献に人間力も魅力
デイリースポーツ制定「ホワイトベア・スポーツ賞」の2022年度受賞者が決定した。五輪4大会連続出場し18年平昌五輪スピードスケート女子500メートル金メダルなど功績を残し引退した小平奈緒さん(36)、男子ゴルフツアー史上初めてアマチュアで2勝した蝉川泰果選手(22)。スポーツ界を沸かせた2人の選考理由を紹介する。
小平さんは五輪に4大会連続出場し、初出場の2010年バンクーバー大会では女子団体パシュートでこの種目初のメダルとなる銀を獲得。日本選手団主将を務めた18年平昌大会では500メートルで日本女子スピードスケート初の金メダル。1000メートルでも銀を手にした。
日本記録を持つ500メートルでは、16~19年に国内外で37連勝と無敵を誇った。W杯は500メートルと1000メートルで日本歴代最多に並ぶ通算34勝と偉大な記録を残した。昨年10月の全日本距離別選手権女子500メートルが現役ラストレースとなったが、大会8連覇、通算13度目の優勝で飾って、引退した。
平昌五輪で長年のライバル・李相花(韓国)が自身に続く2位に終わり、母国の期待に応えられず泣きじゃくると、肩をそっと抱いて寄り添った。19年に地元・長野のリンゴ農家が台風被害を受けるとボランティア活動に取り組んだ。長年にわたる競技への貢献に加え、その人間力も印象的だった。
◆小平奈緒(こだいら・なお)1986年5月26日、長野県茅野市出身。3歳の時、姉の影響でスケートを始める。長野・伊那西高から信州大。2009年から相沢病院に所属し、10年バンクーバーから五輪4大会連続出場。18年平昌五輪では日本選手団主将を務め、500メートルで日本女子スピードスケート史上初の金メダル。1000メートルは銀メダル。同年4月に紫綬褒章を受章した。500メートル日本記録保持者で、17年には1000メートルで世界記録(1分12秒09)を樹立。昨年10月に引退した。