横綱候補の最右翼と目されながら、6場所出場停止処分を受けて三段目まで転落した元大関朝乃山(28)が21日、十両優勝を果たした。「ここまで長かった」「来場所も期待している」。復活を見届けた地元・富山市のファンらは歓喜に沸いた。
朝乃山が帰省のたびに通う同市の温浴施設「呉羽の湯」では、ファンらが待合室に置かれたテレビを囲んで取組を観戦。2敗だった金峰山が敗れて優勝が決まると、一斉に歓声が上がった。
施設オーナーの小林登紀夫さん(69)は「昨日も今日もひやひやした」と安堵の表情。来場所は再入幕の可能性があり、「地元の期待は大きい」と笑顔で話した。