第２８回全国都道府県対抗男子駅伝（広島市平和記念公園前発着、７区間＝４８キロ）を翌日に控えた２１日、オーダーが発表された。２、３日に行われた東京箱根間往復大学駅伝競走で、立大を５５年ぶりの出場に導いた上野裕一郎監督（３７）は長野のアンカーの７区（１３キロ）を務めることになった。

　上野は広島市内で行われた開会式に出席。メンバーを見て「全員が自分よりも強い。自分の力的には４７番目だと思ってスタートする。箱根駅伝で結果を残している子たちとか、実業団でやられている人たちもいる。胸を借りつつ、実業団の選手たちには“僕に負けないでね”と言いたい。市民ランナーに負ける実業団はあり得ない。陸上界の発展のためにも負けてはいけない気持ちで…」と語った。

　長野の主将も務める“日本一速い監督”は、東京からの出場を含めて１１回目の安芸路。長野からは１０回目の出場で、５回の優勝を経験している。アンカーとしては３回、優勝のゴールテープを切っている。

　最長区間の７区には、今年の箱根駅伝２区で区間２位だった愛知の近藤幸太郎（青学大）、２２年箱根駅伝４区で区間賞を獲得した東京の嶋津雄大（創価大）、２２年箱根駅伝３区で区間賞に輝いた神奈川の丹所健（東京国際大）ら箱根で好走したメンバーが名を連ねた。実業団勢では１万メートルの自己ベスト、２７分４８秒２２を誇る市田孝（旭化成）が鹿児島のアンカーを務める。

　３７歳５カ月での全国都道府県対抗男子駅伝。「たぶんぼくは年齢的にも（今大会の出場は）ラストだと思う。感謝して走りたい」。立大からは箱根で１区を務めた林虎大朗が福岡の７区に起用された。テレビの前で見守る予定の立大の選手らについても「学生たちが『監督、頑張ってください』と温かく送ってくれた。期待してくれている学生たちの分も頑張りたい」と意気込んだ。