国枝引退 車いすテニスのレジェンド 四大大会通算28度V「最高のテニス人生」

 現役引退を表明した国枝慎吾
 ロンドン・パラリンピックの車いすテニス男子シングルスで2連覇を達成し、金メダルを手にポーズをとる=2012年9月(共同)
 ウィンブルドンの車いすの部男子シングルスで初優勝した国枝慎吾。四大大会全制覇となり、パラリンピック金メダルを合わせた「生涯ゴールデンスラム」を達成した=2022年7月、ウィンブルドン(共同)
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 車いすテニス男子の第一人者で、シングルスで東京パラリンピックの金メダル、四大大会で通算28度の優勝など数々の実績を誇るレジェンド・国枝慎吾(38)=ユニクロ=が22日、同日限りでの現役引退を表明した。自身のツイッターで「もう十分やりきったという感情が高まり、決意した次第です。最高の車いすテニス人生でした」とつづった。2月7日に記者会見を開く。

 日本が誇るレジェンドが現役生活に別れを告げた。国枝は引退について「昨年10回目の年間王者になった事で、もう十分やりきったという感情が高まり、決意した次第です」と説明。「最高の車いすテニス人生でした」と充実感をにじませた。

 2001年にツアーデビュー。08年北京パラリンピックのシングルスで初の金メダルを獲得し、12年ロンドン大会で連覇を達成した。5度目の出場となった21年の東京大会では日本の主将を務め、選手団をけん引。自身もシングルスで3度目の頂点に輝き、開催国の顔として大会を盛り上げた。

 09年にプロ転向を宣言。スポンサーを募って競技に専念する障害者選手のモデルケースを確立し、パラスポーツの地位向上をリードしてきた。昨年のウィンブルドン選手権を制し、四大大会全制覇とパラ金メダルを合わせた「生涯ゴールデンスラム」を達成。国枝は「念願のウィンブルドンタイトルを獲得してからは、ツアーで戦うエネルギーが残りわずかであることを感じる日々でした」と記した。

 最新の世界ランクは1位。「2006年に初めて世界一位になってから17年。最後まで世界一位のままでの引退は、カッコつけすぎと言われるかもしれませんが、許してください(笑)」とつづった。世界最強の称号を手に、競技生活にピリオドを打った。

 ◆国枝 慎吾(くにえだ・しんご)1984年2月21日生まれ。千葉県出身。9歳で脊髄腫瘍のために下半身が不自由になり、母親の勧めで小学6年からテニスを始めた。09年にプロ転向。パラリンピックのシングルスは08年北京、12年ロンドン、21年東京の3大会で金メダルを獲得。四大大会シングルスは通算28度優勝。国際テニス連盟(ITF)の16日付世界ランキングで1位。173センチ、65キロ。右利き。

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