貴景勝 首負傷、度重なる流血乗り越えV3「自分のスタイルで激しさを失えば引退」

 リモートで優勝一夜明け会見を行った貴景勝(日本相撲協会提供)
 リモートで優勝一夜明け会見を行った貴景勝(日本相撲協会提供)
 リモートで優勝一夜明け会見を行った貴景勝(日本相撲協会提供)
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 大相撲初場所(22日千秋楽)で3度目の優勝を果たした大関貴景勝(26)=常盤山=が23日、優勝一夜明け会見をオンラインで行った。13場所ぶりにつかんだ賜杯は度重なる流血、負傷、“一人大関”の重圧を乗り越えたものだった。

 11日目、小結琴ノ若(佐渡ケ嶽)戦では首を負傷した。「土俵に上がったら痛みは忘れている。ケガとか関係ない」と闘争心で土俵に上がり続けた。

 13日目、1差で追っていた平幕阿武咲(阿武松)と激闘を制して再び首位に浮上。同学年で小学生時代から意識する相手に「よくライバルとかそういう風に言っていただくけど、あの日はうれしかった。小学生からお互いやってきて大相撲の最高峰で優勝争いをして結びでやれているのは、小さい頃には想像できなかった。お客さんに恥ずかしくない相撲だけは取りたくないと思って土俵に上がった」と格別な一戦だった。

 今場所は口の中を切り出血、鼻血を繰り返した。「こういう世界。血が出る、口が切れるのは当たり前。自分の相撲スタイルから激しさを失ってしまったら引退してしまったらいいと思っている。そこだけは自分の目指す相撲。なんせ体がないので、気持ちと激しさは常に持っておこうと思っている」と振り返った。

 横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)が休場し、“一人大関”として15日間、結びを務めた。「横綱が休場し、大関は自分だけだったので自分が転べないという気持ちは場所前から持っていた。重圧というか結びで取れるのはありがたいと思ってやった。いい緊張感を味わわせてもらった」と語った。

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