ダブルス棄権の平野美宇、右足甲に痛みも快勝発進「自分でもビックリ」石川佳純からはエール
「卓球・全日本選手権」(26日、東京体育館)
女子シングルス4回戦が行われ、スーパーシード選手が初陣に臨んだ。足の不調でダブルスを棄権した平野美宇(22)=木下グループ=は、山本怜(十六銀行)に4-0でストレート勝ちし、5回戦に進出。右足の甲に痛みを抱えていることを明かし「今日の試合はどうなるかと思ったが、試合に入ってみると出だしからすごくいいプレーができて、自分でもビックリするくらいいいスタートが切れた」と声を弾ませた。
不安を抱えて臨んだが、フタを開けてみれば全4ゲームとも相手に5点以上を取らせない完勝劇だった。以前から足の甲に痛みがあったといい、骨には異常はないものの「練習の疲労かなと思う」(平野)。練習量をセーブしながら、大一番への調整を続けてきたという。
石川佳純(全農)とのダブルスもギリギリまで出場を模索したものの「2種目に出る体力がなく、大事を取った」と棄権を決断。「ダブルスも石川選手と一緒に出て優勝したい気持ちがすごくあった。(昨年のコロナ感染による準決勝棄権に続き)2年連続で私の不調で棄権という形になり石川選手に申し訳ないが、『お互いシングルス頑張ろうね』と言ってもらって、まずはシングルスで頑張りたい」とエールももらったことを明かした。
今年の大会は、シングルスは24年パリ五輪代表選考ポイントも懸かる。「さらにこの大会が大事になってくるので上位に食い込んで優勝を目指せるようにしたい。まずは明日の2試合、目の前の試合に勝つことが大事」。現在はポイント累計で3番手につけているが、「今年いい結果を出して、パリの(シングルス代表)2枠に入りたい気持ちでいっぱい」と気合を入れた。
◆大会前時点での選考ポイントランキング上位 【女子】☆早田ひな=164点、☆伊藤美誠=117・5点、☆平野美宇=109点、☆木原美悠=106点、芝田沙季=102点、☆長崎美柚=97点、石川佳純=87点、佐藤瞳=69点(☆は23年世界選手権シングルス代表)
◆23年全日本選手権シングルスの配点 優勝=60点、2位=50点、3~4位=40点、ベスト8=25点、ベスト16=10点、ベスト32=5点