伊藤美誠まさかの16強敗退に涙「対応力足りない」体に痛みも、タイミング合わず高校生に苦杯

 女子シングルス6回戦で敗退した伊藤美誠(撮影・開出牧)
 女子シングルス6回戦で敗退しタオルで顔を覆う伊藤美誠(撮影・開出牧)
 女子シングルス6回戦で横井咲桜(手前)に敗れた伊藤美誠(撮影・開出牧)
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 「卓球・全日本選手権」(27日、東京体育館)

 女子シングルス6回戦が行われ、前回覇者で東京五輪代表の伊藤美誠(22)=スターツ=が、横井咲桜(18)=大阪・四天王寺高=に1-4で敗れる大波乱が起きた。ダブルスでは試合が続いているため詳細は明かさなかったが、前日から体に痛みを抱えていたことを明かし「体が追いついてなかった」と涙ながらに振り返った。

 日本のエースが精彩を欠いた。初対戦の高校生相手に序盤からミスが続き、ネットインなどの不運も重なって流れをつかめないまま失点がかさんだ。第1ゲームを7-11で落とすと、第2ゲームも9-11、第3ゲームで7-11と取り切れず後がなくなった。第4ゲームは劣勢から12-10と挽回しストレート負けこそ免れたものの、第5ゲームも9-11と苦境を打開できず、力尽きた。

 試合後は目に涙を浮かべながら取材に応じ、「相手選手も(お互い)タイミングが合ってない分、(予測できない)変なボールが来たり、ラバー(の芯)に当たっていないボールが来たり、相手は(途中で)合わせることができた分、自分は合わせることができなかった。そこの負け。(それも)実力のうち。(プレー内容自体は)悪い展開ではなかったが、相手にやられっぱなしだった。自分は対応力が足りない」と振り返った。

 満身創痍(そうい)で体に痛みも抱えていたといい、前日は痛み止めを飲んで出場したという。「体が追いついてなくて。1日で頑張って(スタッフに)治してもらった部分がある。体的にはいい状態じゃなかった」と明かしたが、「たくさん寝て、また明日ダブルス頑張ります」と前を向いた。

 今大会から24年パリ五輪代表選考ポイント対象となっているが、ベスト16で敗退し「10点」の加算に終わった。

 ◆大会前時点での選考ポイントランキング上位

 【女子】

☆早田ひな=164点

☆伊藤美誠=117・5点

☆平野美宇=109点

☆木原美悠=106点

芝田沙季=102点

☆長崎美柚=97点

石川佳純=87点

佐藤瞳=69点

 ☆は23年世界選手権シングルス代表

 ◆23年全日本選手権シングルスの配点 優勝=60点、2位=50点、3~4位=40点、ベスト8=25点、ベスト16=10点、ベスト32=5点

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