「卓球・全日本選手権」（２９日、東京体育館）

　女子シングルス決勝が行われ、早田ひな（２２）＝日本生命＝が木原美悠（１８）＝エリートアカデミー＝を４－２（９－１１、１１－１３、１１－５、１１－８、１１－７、１２－１０）で破り、混合ダブルス、女子ダブルスに続きシングルスも制し、史上４人目の３冠を達成した。

　第１、２ゲームこそ勢いよく攻めてくる木原に手を焼き奪われたが、その後はパワフルなフォアドライブを武器に圧倒。４ゲームを連取し、３年ぶり２度目のシングルス日本一の座についた。勝利が決まると、瞳は涙で滲んだ。

　「今日の試合は本当に木原選手が強くて、でも０－２になって負けを認めてから自分自身が強くなった。苦しい試合でしたけど、最後は冷静に戦えました。メンタル的には負けたなって１回思いました。そこから挑戦する気持ちでもう１回試合に入っていきました」と試合を振り返り、「私自身天才ではないので、すべてのことを努力しないと身につかないタイプなので、日頃から皆さん、お父さん、お母さん含めてチームみんなが支えてくれてここにいる。こういった形で恩返しができてよかったです」と、涙ながらに語った。

　ダブルスのパートナーの伊藤美誠とともに日本女子卓球界を牽引する存在。今後に向けて「東京五輪終わって、パリにむけて力をつけるためにやってきたことが３冠に繋がっているかなと思う。世界選手権や中国人選手にもっともっと勝てるようにがんばっていきたい」と、誓った。

　パリ五輪の選考レースも独走する中で、その強さが際立った。