早田ひな涙の3冠 3年ぶりVは「勢いじゃなく実力」“死のブロック”も神様の試練「乗り越えないと本物じゃないと」

シングルスを制し涙の早田ひな(撮影・金田祐二)
皇后杯を手に笑顔の早田ひな(撮影・金田祐二)
シングルスを制しガッツポーズの早田ひな(撮影・金田祐二)
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 「卓球・全日本選手権」(29日、東京体育館)

 女子シングルス決勝が行われ、早田ひな(22)=日本生命=が、木原美悠(18)=エリートアカデミー=に2ゲームを連取されてから4-2と逆転勝ちした。初優勝の20年大会以来3年ぶり2度目の頂点に立ち涙も見せたが、「(今回は)勢いじゃなく実力で優勝できた」と自負。また、混合ダブルス、女子ダブルスに続き、女子では史上4人目の3冠を達成した。

 歓喜の瞬間はしゃがみ込んで拳を握り、あふれる涙を拭った。準決勝まで圧巻の強さを誇った早田だったが、決勝は木原の目を見張るようなピッチの早い攻撃に苦戦。第1、第2ゲームを続けて落としたが「(今日は)負けたな」と開き直り、第3ゲームからは相手の読みを外しながら打ちにくいボールを出すように転換。粘り強く守りながら、パワフルなフォアドライブで優位に立ち逆転勝利を収めた。

 昨年はパリ五輪代表選考対象大会で4大会のうち2大会で頂点に立つなど、ポイント争いで独走し、世界ランクでも日本勢トップの5位。全選手からマーク中で日本一に返り咲いたが、「前に優勝した時は勢いで。勢いで(決勝まで)いっても伊藤(美誠)選手に実力で負けたりして。(今回は相手の)勢いに実力で対抗できた。そこが前回の優勝と違うかな」と自負を込めた。

 今大会は張本美和、平野美宇、石川佳純、木原ら厳しい組み合わせを突破したが、「“死のブロック”と言われて、組み合わせが一番キツいなと思われていたと思う。でも私自身そんなに厳しいと感じなかった。自分自身の積み重ねてきた力が自信につながっていて。最終的にパリ五輪で(金メダルを取るために)中国選手に勝つには『ここを乗り越えないと勝てないよ』と神様に言われているような感覚で、『乗り越えないと本物じゃないよ』と。それを乗り越えられて良かった」と胸を張った。

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