転倒影響で棄権の佐藤早也伽「非常に悔しい」打撲診断も「痛みに耐えられなくなって」

 19キロ手前で、レースを途中棄権した佐藤早也伽(代表撮影)
 7キロ付近で接触し、転倒した佐藤早也伽(左)と岩出玲亜(代表撮影)
 力走する佐藤早也伽(中央)=撮影・石井剣太郎
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 「大阪国際女子マラソン」(29日、ヤンマーフィールド長居発着)

 すでに10月のパリ五輪代表選考会の「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を持つ有力選手の1人、佐藤早也伽(28)=積水化学=は転倒のアクシデントに見舞われ、途中棄権となった。

 レース後、「転倒してからもまだ頑張って走ろうとしましたが、ひざの皮がかなり深くめくれていて、出血もあり、痛みに耐えられなくなっていきました」と説明。V候補だったが、「いい準備ができていて調子も良く、余裕があっただけに、非常に悔しいので、また次に向けて準備したいです」とコメントした。

 波乱はレース序盤。招待選手の安藤友香(28)=ワコール、上杉真穂(27)=スターツ=らと先頭集団を形成していた佐藤と準招待選手の岩出玲亜(28)=デンソー=が7キロ付近で接触。2人一緒に転倒した。

 2時間22分13秒の自己ベストを持つ佐藤は、右足を引きずりながら100メートル近く後退。両膝には血がにじんでいた。佐藤は、12、13キロ地点で先頭から60~70メートルまで追い上げたが、その後は再び遅れ、19キロ手前で所属先の野口英盛監督に肩を抱えられてリタイア。悔しそうな様子で、沿道の縁石にしゃがみこみ、号泣した。

 野口監督は「両膝の皮がめくれあがっていて、出血がひどかった。病院で診断を受けたが、骨に異常はなく、両膝の打撲と切り傷だった」とコメントした。

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