酒席トラブルで活動停止のリーグワン日野 会見で謝罪 計600万円の支払いは否定「業者の見積もりに基づき支払い」 口止めも否定
ラグビーリーグワン2部の日野レッドドルフィンズは3日、文春オンラインで11月の大分・別府市での合宿打ち上げでの酒席トラブルが報じられたことを受け、チームを無期限で活動停止すると発表。志賀得一部長、田中勝利GMがオンラインで会見し、「大変なご迷惑とご心配をおかけし誠に申し訳ありません」と、謝罪した。
報道の内容については、この日までに先方と改めて確認したとして「10月31日の深夜に飲食。酒に酔い、服を脱ぐ、セクハラ行為、物品の破損、他チームの名を語るなどの行為があった。ラグビーのインテグリティの精神に反する断じて許されない行為。その場にいたメンバーは24人で選手23人でスタッフが1人。不適切な行動をした人間は7人でいずれも選手」と認めた一方で、「物品の破損についてはおわびをして、業者の見積もりに基づき、支払いをさせていただきました。その後の請求などは一切ないです。具体的な金額は差し控えさせていただきます。また、他チームの名前を語ったことについても、飲食中の会話の中での行為で、その場ですぐに訂正をさせていただいている」と、一部を否定した。
発表が遅れた理由については「先方との守秘があった。(正しかった?)その時点ではそういう判断だった。社内の共有が欠けていた。社内のコンプライアンスを扱う部署、広報にも共有すべきだった。改めて報道を受けて、行為に関して重く受け止め、おわびを申し上げたい」と語り、報道にあった口止めについては「合宿終了後、東京に戻ってチーム全員を集めてスタッフから、ラグビー部の存続に関わる問題と強めにメンバーに伝えたという。口外するなとかそういう発言は一切していない」と、否定した。騒動の中で反社会的勢力の存在を疑う声もあるが「まったくないと思っています」と、強調した。
騒動中に語った他チームについては「三菱重工相模原ダイナボアーズ」だったことを認め、同チームに謝罪したことも明かした。
記事では30人ほどで別府市内のスナックに入り、酔った一部の選手がグラスや備品を壊し、女性店員の体を触る、店のレジを勝手に開けるなどの騒ぎを起こしたという。また、店側から所属を問われた際に別のチームの名前を出し、虚偽申告したとされ、店側からは最初に300万円、その後追加の300万円の合計600万円を要求されたと報じられていた。
会見に先立ち、日野は公式サイトを通じて「このたび、一部メディアにおいて、日野レッドドルフィンズ(日野RD)の不祥事にかかわる記事が掲載されました。 今回の問題を受け日野RDは、本日より無期限で活動停止いたします。なお、2月4日(土)に予定されております、「清水建設江東ブルーシャークス」との試合の出場を辞退いたします。 清水建設江東ブルーシャークス様ならびにファンの皆様、ジャパンラグビーリーグワンに関わる皆様、日野RDのファンの皆様および関係者の皆様に、大変なご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳ございません。 なお、チケットの払い戻し等につきましては、誠意をもって対応いたします。詳細は、日野自動車株式会社及び日野RDのHPにて掲載してまいります」と謝罪などを記した。
1日に「文春オンライン」で11月の合宿最終日に大分県別府市の飲食店のグラス、備品を壊すなどの騒動を起こしていたと報じられ、チームは2日に「本件については、解決済みであり、守秘の関係もございますため、積極的な公表は差し控えておりました」「ご心配、ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」などと謝罪していた。
同チームは1950年に日野自動車ラグビー部として創部。日本代表歴のあるプロップの浅原拓真、フッカーの木津武士らが在籍しており、現在リーグワン2部の4位につけている。
リーグワンの東海林一専務理事は「この度の事案は、大変遺憾であり、事態を重く受け止めております。リーグは今回の事案の報告を受けて以降、事実確認を進めており、日本ラグビーフットボール協会とも連携し、今後、ジャパンラグビーリーグワンのインテグリティ委員会にて対応を検討しております」と、コメントを発表した。