ロコ・ソラーレが連覇に王手!吉田知「ナイスゾンビゲーム」前回準Vの中部電力に逆転勝利で決勝進出
「カーリング・日本選手権」(4日、アドヴィックス常呂カーリングホール)
女子プレーオフが行われ、北京五輪銀メダルで2連覇を狙うロコ・ソラーレが、昨年準優勝の中部電力に7-4で逆転勝利し、5日の決勝に進出した。連覇と優勝で獲得できる世界選手権出場権(3月・スウェーデン)に王手をかけた。
前半は苦しんだ。第1エンド、ロコ・ソラーレは有利な後攻ながら1点のスチールを許した。第2エンドで1点を返したが、第3エンドで2点を奪われて1-3となった。第4エンドで1点を取ったが、第5エンドで1点を許し、前半を終えて2-4と出遅れた。
ただ、第6エンドでロコ・ソラーレが1点を獲得すると、悪い流れが変わった。先攻の第7エンドで難しい形を作って1点をスチールすると、第8エンドでも再び1点をスチール。5-4と逆転した。
第9エンドはスキップ藤沢五月(31)が最終投で相手の石を2つ同時に出すダブルテイクアウトを決めてプレッシャーをかけた。直後の中部電力の最終投が決まらず、さらに1点。最終第10エンドも1点をスチールし、終盤で怒濤(どとう)の4連続スチールを見せた。
この粘り勝ちに、サードの吉田知那美(31)は「私たちは今シーズンたくさんのゲームをこなしてきたんですけど、今シーズン身につけた『ゾンビゲーム』がある。最後まで食らいついて後半にベストパフォーマンスをもっていくと何度も練習した。今日もゾンビのように10エンドまでくらいついていけた。ナイスゾンビゲームだったと思います」と笑った。
藤沢も「後半が良かったと思うんですけど、前半で相手がほぼほぼ決めてくる中で我慢をして1点を取りきることができたのが勝利につながった」と笑顔。「正直私たちのベストパフォーマンスができた試合はこの大会そこまでなくて。でもよくよく考えてみればそれが私たち。カーリングはチームスポーツなので、誰かが調子が悪くても助け合える、転んでもいいって思えるように、試合を楽しめる決勝にしたい」と、今大会の試合中に自身やセカンドの鈴木夕湖(31)が転倒したことを踏まえて意気込んだ。
ロコ・ソラーレは1次リーグを1位通過、中部電力は2位通過していた。プレーオフで敗れた中部電力は4日15時からの準決勝に回った。今大会の優勝チームは世界選手権(女子は3月・スウェーデン、男子は4月・カナダ)の代表に決まる。