スポクラ・野中生萌が納得2位「最後まで気持ちを切らさずにできた」有観客声出し応援にも感慨
「スポーツクライミング・ボルダリング・ジャパンカップ」(5日、駒沢屋内球技場)
女子の準決勝と決勝が行われ、21年東京五輪複合銀メダルの野中生萌(フリー)は全4課題(コース)中3課題を完登し、準優勝した。伊藤ふたば(フリー)が3大会ぶり3度目の優勝を果たした。
野中は第2課題目こそ登り切れなかったものの、第3、4課題は1度目も落下せずに初見でクリアする“一撃”。伊藤には及ばなかったが「パワフルとはタイプが違って自分らしさが出せないような課題だった。でも最後まで気持ちを切らさずに最終課題を一撃できたのはよかった。表彰台に乗れてうれしく思っている」と納得顔だった。
今大会からマスクを着けての声出し応援が解禁され、場内には選手を鼓舞する「ガンバ!」の声が飛び交った。東京五輪は無観客だっただけに「観客の方が戻って来てくれて、応援してくれるのは、やっぱり登っていても力になる。これがクライミングだ!って楽しんで登ることができて本当にうれしい」と感慨深げだった。
今後は、今大会とリードジャパンカップ(25~26日、千葉・松山下公園総合体育館)の総合成績上位者に与えられる24年パリ五輪強化選手Sランクを狙う。Sランクとなれば夢舞台の出場権がかかったアジア大会(9月)に優先的に派遣されることになる。「次からリードに切り替えて、仕上げていきたい。もう1段階調子を上げられるように頑張りたい」と闘志を燃やした。