超強力布陣の神奈川が1位突破決定 石川佳純「負けたら次の出場わからない」競争意識が原動力 Tリーグ女子
「卓球・Tリーグ、神奈川4-0日本ペイント」(11日、カルッツかわさき)
女子で首位の神奈川は、2位の日本ペイントに4-0で勝利し、勝ち点4を得て1位通過でのプレーオフ進出を決めた。第1試合のダブルスは木原美悠(18)、張本美和(14)組が芝田沙季、大藤沙月組を下して先取。シングルスは第2試合の平野美宇(22)が大藤を破り、第3試合は張本が全日本選手権4強の横井咲桜にストレート勝ち。第4試合も石川佳純(29)が岡田琴菜に貫禄勝ちし締めくくった。プレーオフでは悲願の初優勝を狙う。
五輪代表2人を含む超巨大戦力を誇るチームが完勝で1位突破を決めた。ただ、日本のトップ選手がそろう中でも、この日は全日本ジュニア女王の中学2年、張本がダブルスとシングルスの2試合に起用され、いずれも勝利。抜てきに満点回答で応え、「最初は(2点起用に)びっくりが強かったが、成長のチャンスをしっかりつかめて良かった。自分が取って(プレーオフ進出を)決められてうれしい」と声を弾ませた。
今季からは個人成績がパリ五輪代表選考ポイントとして加算されるため、個々の競争意識も高まった。中沢鋭監督はレギュラーシーズン1位突破の原動力について「5人(石川、平野、長崎美柚、木原、張本)のレギュラーがそろい、競争力が強い。試合に出られないときもあるが、逆に選手は頑張ろうという競争心につながる」と分析。平野は「レベルがとても高くて、出場するのが難しいチーム。そこにいるからこそ、自分が絶対に出たいという気持ちで(高い緊張感で)出られている。選考ポイントもあるので、できるだけ試合に出たい。みんな競っているけど、(普段は)仲がいい」とうなずいた。
最年長の石川も「メンバーのレベルが高い。(レギュラー全員がそろう)フルメンバーじゃない時も勝ってきたからこそ、チーム全員で取った1位」と振り返り、競争力については「みんな1回負けたら次の出場があるかわからない中でやっている。練習から高い集中力でいい準備ができて、結果につながっている」と説明。シーズン1位を早々に決めたものの、チームとして優勝はないだけに「プレーオフが目標。念願の優勝に向けていい流れなので、次は(プレーオフで)チャンピオンを目指して頑張りたい」と気を引き締めた。