篠原信一氏、1年ぶり柔道着姿で“切れ味”健在「20年前は強かったと想像して見て」小学生から爆笑誘う
柔道男子五輪3連覇の野村忠宏氏(48)がプロデュースする柔道教室イベント「野村道場」が19日、奈良市で開催された。ゲスト講師として五輪2連覇の大野将平(31)=旭化成=と、シドニー五輪銀メダルの篠原信一氏(50)も参加。小中学生約120人の参加者に技術指導をしたほか、乱取りで実際に組み合う体験も行った。
通算7回目で、関東圏以外では初の地方開催となった野村道場。「奈良生まれ、奈良育ち、奈良在住で生粋の奈良っ子」と自負する野村氏の地元で開かれ、奈良が誇る天理大OBのレジェンド3人によるそろい踏みとなった。
技術指導の時間では大野の内股に続き、篠原氏が大外刈りを披露。ただ、篠原氏は「道着を着るのは1年以上ぶりです」と告白すると、「大野選手ほどのキレはありませんが、20年前は強かったんだと想像して見てください」と“保険”をかけ、現役時代を知らないであろう子どもたちの笑いを誘った。さらに内股や出足払いといった足技を披露した後、ともえ投げを披露しようとして、野村氏から「先輩、人生でともえ投げを掛けたことないでしょ?」と突っ込まれたが、その直後、逆に受け役の学生にともえ投げで投げられ、爆笑を誘った。
乱取りでは小学生と実戦形式で組み合ったが、久々の稽古とあって篠原氏は「1年ぶりに道着を着ての練習だったので、小学生相手とはいえ非常にしんどかった」と苦笑い。それでも軽妙なトークの“切れ味”では健在ぶりを見せ「普段は柔道着を着て接する機会がないので、(野村氏に)声をかけてもらい、子どもたちの笑顔が見られて良かった」と充実の汗を拭った。
野村氏が「今の柔道界の(競技人口減などの)現状を理解した上で、これからできることに精いっぱい取り組んでいく」と今後のイベントの展望を語ると、「協力要請があれば(自分も)すぐさま飛んでいきたい」と胸をたたいた篠原氏。しかし、野村氏からはいたずらっぽく「大野選手にはすぐに声をかけるが、篠原先輩は分からないです」と最後までイジられ倒していた。