「大阪マラソン」（２６日、大阪府庁前～大阪城公園）

　男子は西山和弥（２４）＝トヨタ自動車＝が、初マラソンの日本最高記録となる２時間６分４５秒で日本勢最高の６位に入った。また、池田耀平（２４）＝花王＝も初マラソンで２時間６分５３秒で７位。西山、池田は来年のパリ五輪代表選考会「グランドチャンピオンシップ（ＭＧＣ）」（１０月、東京）の出場権を獲得した。ハイレマリアム・キロス（２６）＝エチオピア＝が２時間６分１秒で優勝した。

　２４歳の同級生が、初マラソンで初の６分台を記録した。昨年の同大会で、星岳（コニカミノルタ）が樹立した２時間７分３１秒の男子の初マラソン最高記録を２人そろって上回った。

　ペースメーカーが外れる３０キロ地点でも４０人以上で形成した先頭グループで、選手が苦心したのが給水だった。前半からスペシャルドリンクを取り損ねる選手が続出する中、池田も終盤の３５キロで取れずにいたが、それに気づいたのが西山。「取れなかったのが見えたので、渡しに行こうと横に並んだ」と、昨年英国でのハーフマラソンに一緒に出場したライバルに助け舟を出した。

　西山自身は「（取りやすいように）目立たせるために、妻と一緒に給水ボトルを作成した」と、昨年４月に結婚した妻の美咲さんとの“愛のボトル”を活用。群馬県出身の新星は、５歳まで過ごした大阪で「勝つことができてよかった」と笑顔を咲かせた。