瀬古利彦氏、鈴木亜由子&前田穂南の自己ベストに「本来の力に戻してくれた」と称賛も「1位との差はまだまだありすぎた」
「名古屋ウィメンズマラソン」(12日、バンテリンドームナゴヤ発着)
24年パリ五輪選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権をかけて行われ、東京五輪代表の鈴木亜由子(31)=日本郵政=が、地元・愛知で2時間21分52秒の自己ベストで日本人トップの2位に入った。東京五輪代表の前田穂南(26)=天満屋=は2時間22分32秒の自己ベストで3位に入り、MGC出場権を獲得した。レースを受け、日本陸連が記者会見を行った。
瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは「鈴木選手、前田選手の自己新記録おめでとうございます。絶好のコンディションと言えない中走ってくれた」と称賛。「鈴木選手は地元でもあるしコースもよく知っているので安心して走れたんじゃないかなと。前田選手はMGC(獲得)を優先にして、少し控えてという所が頭にあったのが差がついたのかな」と考察した。「やっと2人とも本来の力に戻してくれたことがうれしい」とうなずいた。
ただ、優勝のルース・チェプンゲティッチ(ケニア)は序盤から独走状態で2時間18分8秒と2位以下に大きく差をつけた。瀬古氏は「1位の選手との力の差はまだまだありすぎたのかなと思いました」と苦笑い。高岡寿成シニアディレクターも「各選手自己記録を更新するなど、少しずつではあるんですけど前に進んでいる印象を受けた。逆に優勝したルース選手との差は、世界と勝負するという上ではまだ少し先になるのかなという印象を受けました」と総括した。