バレーボール男子東京五輪代表の藤井直伸さんが３月１０日に死去したことが１２日、分かった。所属の東レが発表した。３１歳だった。

　現役としてプレーしていた２１年末から目の不調を感じ、検査で胃がんが発覚。２２年２月、胃がんのステージ４と公表した際には「この度、昨年末の試合から目の不調を感じており、なかなか症状が改善されず、様々な要因を探るべく検査入院したところ、僕の体に胃がんが見つかりました。目の症状が胃がんが転移していることが影響しているみたいです。転移は複数ある可能性があるとのことです」と明かしていた。

　闘病公表から現役復帰を目標に掲げ、前向きな言葉を投稿。今年１月にもインスタグラムのストーリーで「今年は頑張ってプレーするぞー！」とつづっていた。

　自身のインスタでは代表などでともに戦った清水邦広、福澤達哉らとの写真を投稿。仲間に支えられながら、闘病を続けていた。

　日本バレーボール協会・会長の川合俊一氏も「突然の訃報に言葉が見つかりません。闘病生活を始められてからご本人が発信されていた情報には、いつもバレーボールに対する愛が溢れていました」とショックを隠せず、「そんなチャレンジ、努力を積み重ねてきた藤井選手の日の丸を背負った雄姿を二度とコートで見ることができないと思うと悲しみでいっぱいです。どうか安らかにお休みください。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」などと追悼した。

　妻は女子元日本代表の佐藤美弥さん。２０２１年９月２６日に結婚したばかりだった。