東京五輪金の入江聖奈さん、卒論テーマもカエル「写真がどんな印象与えるか」日体大卒業式で代表あいさつ

 ボクシング女子フェザー級の東京五輪金メダリストで昨年11月に引退した入江聖奈さん(22)が15日、日体大・世田谷キャンパスで行われた卒業式に出席した。卒業生を代表して登壇し「ボクサーとしても人間としても大きく成長できた。不器用な自分を受け入れたことで自信がついて、東京五輪で夢をかなえられた」とあいさつ。4月からは東京農工大大学院に進んで大好きなカエル研究の道に進むが、「カエルを守れる研究者になるべく日々精進していく」と改めて抱負を述べた。

 黄色の和装で、カエルを想起する深緑のはかま姿で晴れの日を迎えたが、「乙女的にカラー具合を気にしていたらこうなっていた。たぶん無意識に(カエルの色に)引き寄せたんだと思う」とニヤリ。東京五輪での優勝やコロナ禍も経験した大学4年間を振り返り、「ボクシング部で過ごした毎日が素敵な思い出で、日常でいやしをもらえていた。人間的に一番いい方向に変われた」と胸を張った。

 卒業論文のテーマは「どのカエルの写真が人間にどんな印象を与えるか」。日体大の学生にアンケート調査を行い、さまざまなカエルの写真を見せて受ける印象を集めた。「カエルが寝ている写真は気持ち悪いと思う人が多いが、カエルが笑顔の写真は明るいとか好きという印象が高まった」という結果が出たといい、「街にカエルの笑顔の写真を貼ればいいのではないか」との結論に達したという。

 体育大学にもかかわらず、心理学のゼミに所属していたため、卒業論文のテーマも大好きなカエルからは離れられなかった。「心に関係していたら(テーマに)カエルを使っていいということで、(言葉に)甘えました(笑)」。

 今後は研究者という未知のフィールドに進むが、指導教員からは来年5月までに論文をまとめるように指示されてるという。起床後はデータを整理し、午後は網を持って公園などにヒキガエルの調査に出かける毎日だといい、「カエル同様、夜行性になった」と苦笑いしながら充実感を漂わせていた。

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