阿部詩 日体大卒業式で万感のスピーチ 「もう一息、もう一息と、さらに高めていきたい」
柔道女子52キロ級で東京五輪金メダルの阿部詩(22)が15日、東京都世田谷区で行われた日体大の卒業式に出席し「成長できた4年間だった」と振り返った。卒業生代表あいさつでは明治生まれの文豪・武者小路実篤の詩「もう一息」を引用し、8分間のスピーチで「次の目標は24年パリ五輪での2連覇。日体大で身も心も一段と強くなったが、もう一息、もう一息と、さらに高めていきたい」と決意表明。出身道場の兵庫少年こだま会で練習前に朗読していたという詩で、五輪までの戦いやコロナ禍で苦しい時に思い返して歯を食いしばっていたといい「キツいときに『もう一息、もう一息』と心で唱えていた」と明かした。
4月からは兄一二三と同じパーク24に入社する。「もっと責任と覚悟を持って柔道に取り組み、人としても成長したい」。また、パリ五輪切符が最速で今年6月にも決まる可能性があるだけに、5月の世界選手権(ドーハ)に向けて「最短で決めに行きたい」と闘志を燃やした。