バレー界で暴力問題続出 川合俊一会長が激怒「はらわた煮えくりかえる」指導者資格剥奪の私案も
日本バレーボール協会は16日、定例の理事会を開催した。高校の強豪校などでの体罰や暴行が続出していることを受け、川合俊一会長(60)は「いまだにそんなことがあるのかという感覚。バレーボールはミスをするのが当たり前。はらわたが煮えくりかえるくらい、毎回(事案が)出てきている」と怒りを込め、「二度と無いようにしたい」と再発防止を誓った。今後、日本協会として会員登録制度を見直し、問題のあった指導者から資格を剥奪できるようにする腹案も明かした。
バレーボール界を巡っては、男子の名門・市立船橋高の監督が暴行容疑で2月に逮捕された。さらに前日15日には、春高バレー男子で昨年優勝した山梨・日本航空高の監督による部員への暴行があったことが報道で明らかになった。
川合会長は、指導者による体罰や暴言が絶えない背景として「バレーボールはミスの連続のスポーツで、誰かがミスしないと延々と得点が入らない」と、誰かのミスがすぐに失点につながる競技特性を挙げた。その上で、「『なんでミスしてるんだ』となるが、ミスをするのが当たり前。そういう考え方が備わっていない人が体罰をする。指導者なんて偉そうな名前があるからダメではないか。サポーターとか、アドバイザーとかでいい。人間力のない人にはバレーボールの指導は無理」と厳しく断じた。
かねて、今月中には体罰撲滅キャンペーンを発表する準備を進めていたというものの、「こういうことがあったからだと思われてしまう」と憤慨。日本協会としての対応策としては「将来的には登録制度を見直して(問題のあった人には)指導者登録をさせないとか、会場にも入れないとか、独自のルールを作ってバレーボールと一切関われないような独自の処分を考えようかと思う」と私案を披露。「個人の意見ではなく、色んな方の話を聞いてやっていこうかと思う」と眉間にしわを寄せた。