松元克央 100自で日本新V 派遣標準記録突破で世界切符も獲得「頭回りません」
「競泳・日本選手権」(6日、東京アクアティクスセンター)
男子100メートル自由形決勝で、松元克央(26)=ミツウロコ=が日本新記録の47秒85をマークして初優勝した。中村克が持つ従来の記録を0秒02更新し、派遣標準記録(48秒34)も突破して代表決定。同200メートルバタフライは本多灯(イトマン東京)が4連覇、200メートル個人メドレーは瀬戸大也(CHARIS&Co)が400メートルに続く2冠で、それぞれ世界切符を手にした。
カツオがまた新たな記録をたたき出した。松元は花形種目である100メートル自由形で日本新記録を樹立し、力強くガッツポーズ。「思った以上にタイムが出て、自分でもビックリ。本当にうれしくて頭が回りません」。喜び勇んだ日本短距離のエースは、何度も「うれしい」と口角を上げた。
主戦場は200メートルながら、スピード強化も兼ねて力を入れてきた100メートル。世界記録保持者ダビド・ポポビチ(ルーマニア)の映像を参考にしながら、泳ぎ方を改良した。東京五輪後から試行錯誤を繰り返し、新たな方法論で復活の兆しをつかんだ。「今大会で変えたことが正解か間違いか見極めようと思っていたが、正解だった」と大きくうなずいた。
昨年の世界選手権では5位相当の好タイム。200メートルでは19年世界選手権で銀メダルをつかんだこともある26歳は「ここで満足できない。世界で戦ってこそ面白みがある。もう一度覚悟を決める」と決意を込めた。