レスリング藤波朱理 119連勝偉業も振り返らず「五輪で優勝してこそ」内容は手応え「タックル以外もできる」
レスリング女子53キロ級の藤波朱理(19)=日体大=が14日、2連覇したアジア選手権(カザフスタン)から羽田空港に帰国した。今大会で吉田沙保里が持つ公式戦119連勝の大記録に並んだものの「メディアの方に取り上げてもらってうれしい気持ちはあるが、自分は(連勝記録は)過去のことに過ぎないと思っているので、これから勝たないと意味がない」と振り返ることはなく、「五輪に出て優勝してこそだと思うので、しっかりパリ五輪優勝という目標を達成できるように今後頑張っていきたい」と気を引き締めた。
3試合全て無失点のテクニカルフォール勝ちを収めたが、得意のタックルはなるべく封印。組み手から相手を崩すなど攻撃のバリエーションを増やすことを課していたといい、「試したかった技を試すことができて、次につながる試合ができた。(レスリングの)幅を広げることを目標にやってきたので、タックル以外の技もできるんだぞと世界にアピールできるようにしようと臨んだ大会だった。いい収穫になった」と手応えを示した。
パリ五輪代表争いでは昨年12月の全日本選手権を制しリード。6月の明治杯全日本選抜選手権も優勝すれば五輪切符に大きく近づくだけに「明治杯でしっかり勝って、世界選手権に出るときは(今回の収穫を)生かしていきたい」と今後を見据えていた。