柔道の世界選手権（７日開幕・ドーハ）に出場する女子５２キロ級東京五輪金メダルの阿部詩（２２）＝パーク２４＝が、２日の出発までにオンラインで取材に応じた。パリ五輪前年で、連覇への試金石にもなる大一番。「海外勢も（昨年より）１段階ギアを上げて挑んでくる。私もそれに負けない戦いをして優勝し、五輪２連覇につなげたい」と決意を込めた。

　両肩の手術明けで臨んだ昨年１０月の世界選手権では、３度目の世界一に輝いた。ただ、東京五輪銀メダルのブシャール（フランス）をはじめ絶対女王への包囲網は強まる。豪快な大技につなげる組み手や足技を強化してきただけに、「去年より苦しい試合が続くと思うが、しっかり勝ち切る。今回は“思い切り”をテーマに、どんなに苦しくても一本を取りにいく」とうなずいた。

　パリ五輪代表は最速で６月にも決まる可能性がある。同階級で独走する詩は、今大会を制すれば五輪切符に大きく近づくだけに「しっかり優勝し、笑顔で帰れるように頑張る」と集中力を高めた。