照ノ富士 出稽古で貫禄10番「順調に仕上がっているんじゃない」相手得意の左四つで若元春圧倒
大相撲の横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)が3日、東京都墨田区の時津風部屋を出稽古で訪れ、小結正代(時津風)、関脇若元春(荒汐)、幕内阿炎(錣山)と相撲を取った。連続で10番とって8勝2敗で、立ち合いの踏み込みの鋭さが目立った。両膝のケガで4場所連続休場中だが、出場を目指す夏場所(14日初日、両国国技館)へ「順調に仕上がっているんじゃないですか」と、調整の感触を明かした。
「体が動けているかどうか、試しながら」とタイプの違う3人を指名。新関脇の若元春とは4番すべて、あえて相手得意の左四つに組んだ。最初の一番で寄り切られた以外は、懸命に攻めようとする若元春にびくともせず、力を出させてからの寄り切り。「どんな感じかなと。どんな体勢でも対応できる体にしとかないと」と貫禄十分だった。
それでも、内容には「たぶん、ずっと満足できないんじゃない?」と納得はせず。立ち合いについても「スピードはあると思うけど、まだ重さが伝わってないと思う」と課題を挙げた。
ちょうど1週間前の先月26日にも時津風部屋へ出稽古していた。その時と比べると「ちょっと体幹が出来上がってきたんじゃないかな」と上積みはあった様子。「やれること、足りないところをやっていくしかない」と淡々と調整を進める構えを見せた。