“大の里”中村泰輝 デビューの夏場所へ「とにかく4勝以上」二所ノ関親方から指導受け感銘
大相撲夏場所(14日初日、両国)を幕下10枚目格付け出しで、「大の里」のしこ名でデビューする予定の中村泰輝(22)=二所ノ関=が3日、夏場所への意気込みを語った。
この日、二所ノ関部屋で稽古に励んだ中村。少々体に張りがあったため、四股やすり足、てっぽうなど基本運動を中心に汗を流した。部屋の弟子たちを指導する二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)からは、まわしの切り方を指導される姿も見られた。
2年連続のアマチュア横綱に輝いた22歳の大器。大相撲のプロの世界で横綱だった師匠の指導を受けて、日々成長中だ。まわしの切り方ひとつでも「今までの概念を崩された感じですね。普通に切るものだと思ってたのが横綱の考えは違って発見でした」と話し、「すごい方なので、常に横綱の目を見て、何を吸収するかが大事」と意欲的に学ぶ姿勢を見せた。
初陣まであと10日ほど。「とにかくあと1週間ですか、調整して仕上げて最高の万全の準備で土俵に上がりたいなと思います」と力を込める。
同じくアマチュア時代から注目を集めていた落合(宮城野)が、今年の初場所を幕下7戦全勝で史上最速の所要1場所で十両昇進を果たした。ただ、中村は自身の出世スピードにはこだわらない。「みんなひと足で上がるだろうと言いますけどなにも考えず、とにかく4勝以上。まずは勝ち越しをしたいなという気持ちで挑みたいです」と謙虚に話す。師匠の二所ノ関親方も「やってみなきゃ分からない。出世のスピードに(周囲は)注目されてますけど、最後にどこにいるかが大事」と将来性に重きを置いている。