逸ノ城引退、腰痛が深刻化 元関脇、モンゴルの怪物

 引退記者会見に臨む元関脇の逸ノ城=4日、東京・両国国技館
 逸ノ城
2枚

 日本相撲協会は4日、元関脇で西前頭13枚目の逸ノ城(30)=本名三浦駿、モンゴル出身、湊部屋=の現役引退を発表した。昨年7月の名古屋場所で初優勝したが、最近は腰痛が深刻化。両国国技館で記者会見し「体が言うことを聞かない。本当に残念」と無念さをにじませた。

 昨年12月に新型コロナウイルス対策のガイドライン違反で1場所出場停止処分を受け、全休明けの先場所で十両優勝。再入幕を決めたばかりだった。腰の状態は「歩くのも、横になるのもかなりつらい」と明かした。師匠の湊親方(元幕内湊富士)から現役続行へ慰留されたが翻意せず、2日に決断したという。

 逸ノ城は体重200キロを超える巨体で「怪物」と呼ばれ、右四つからの豪快な攻めに威力を発揮した。横綱照ノ富士と同じ飛行機で来日して鳥取城北高に相撲留学し、2014年初場所に幕下15枚目格付け出しで初土俵。所要4場所で新入幕に昇進し、三役経験豊富な実力者として三賞を4度受賞した。

 21年9月に日本国籍を取得したが、親方などとして協会には残らない。断髪式は未定。

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