飛び込み・16歳の玉井陸斗が自己ベストで銀 W杯2大会連続の表彰台 パリ切符懸かる世界選手権へ弾み
「飛び込み・W杯第2戦」(7日、モントリオール)
男子高飛び込み決勝が行われ、昨年の世界選手権銀メダルの玉井陸斗(16)=JSS宝塚=が513・45点で2位に入った。4月のW杯第1戦では銅メダルを獲得しており、2大会連続の表彰台。また国際大会での自己ベスト(488・00点)を大きく更新し、24年パリ五輪の切符が獲得できる世界選手権(7月、福岡)へ向けて大きな弾みを付けた。
予選から圧巻だった。2本目の207B(後ろ宙返り3回転半えび型)では、水しぶきが一切立たない完璧な入水で、審判員2人から10点満点の評価を得て102・60点をマーク。強豪中国を抑えて予選を1位で通過した。
その勢いは止まらず決勝でも90点台の演技を連発。5本目の307C(前逆宙返り3回転半抱え型)では、予選に続き審判員から10点満点の評価を得た。3位で迎えた最終6本目の5255B(後ろ宙返り2回転半2回転半ひねりえび型)では、97・20点を記録して順位を1つ上げて銀メダル。電光掲示板に表示された順位を確認すると、力強く握った両拳を何度も振るわせて、喜びを爆発させた。
指導する馬淵崇英コーチはこれまで「1本あたり100点を超える技がほしい」と課題を語っており、今大会でそれを達成して見せた。7月の世界選手権は、決勝12位以内で24年パリ五輪の出場権が獲得できる大一番だ。玉井が常に掲げている目標は「パリ五輪金メダル」。成長を続ける16歳のエースが、まずは福岡の地で2大会連続の夢舞台の切符をつかみ取る。