圧倒的!阿部詩が5戦オール一本勝ちで世界選手権V 6月パリ五輪代表最速内定も

 阿部詩
 女子52キロ級でウズベキスタン選手を破って2年連続4度目の優勝を達成し、笑顔の阿部詩=ドーハ(共同)
 女子52キロ級準決勝 コソボ選手(右)を攻める阿部詩=ドーハ(共同)
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 「柔道・世界選手権」(8日、ドーハ)

 女子52キロ級決勝が行われ、東京五輪金メダルの阿部詩(22)=パーク24=が、ケルディヨロワ(ウズベキスタン)に抑え込みで一本勝ちし、2年連続4度目の世界一に輝いた。昨年大会に続いて五輪前年の大一番も制し、来月にも最速で五輪代表に決まる可能性が高まった。

 最強女王として全世界から包囲網を張られる中、5試合オール一本勝ちと圧倒的な強さで再び頂点に立った。初戦から快勝を重ね、東京五輪決勝などで何度も苦戦したブシャール(フランス)と準々決勝で早くも激突。相手の得意技である変型の肩車を耐え抜くと、本戦終了間際に大外刈りで仕留めた。さらに準決勝では48キロ級の東京五輪女王クラスニキ(コソボ)を背負い投げからの抑え込みで攻略。決勝も相手の隙を見逃さずに抑え込み、20秒が経過するとポンッと一度手をたたいて喜んだ。

 パリ前年で、五輪連覇への試金石にもなる大一番で最強ぶりを誇示した。「海外勢も(昨年より)1段階ギアを上げて挑んでくる。私もそれに負けない戦いをしたい。去年より苦しい試合が続くと思うが、しっかり勝ち切る。今回は“思い切り”をテーマに、どんなに苦しくても一本を取りにいく」と決意を込めていた。

 全日本柔道連盟(全柔連)の強化システムの改定により、パリ五輪代表は今年6月にも決まる。同階級で独走する詩は「最短で五輪内定をもらうことが一番。パリまでの(準備する)時間も与えられるので、最短で決めに行きたい」と話していた通り、世界選手権2連覇で決定的な状況とした。

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