柔道、阿部兄妹そろって世界一 パリ五輪へ大きく前進
【ドーハ共同】柔道の世界選手権第2日は8日、ドーハで行われ、男子66キロ級の阿部一二三(25)、女子52キロ級の阿部詩(22)=ともにパーク24=がそろって2連覇を達成。2021年東京五輪から3年連続で「きょうだい金メダル」に輝き、ともに2連覇を目指す来年のパリ五輪代表に大きく前進した。
兄の阿部一は決勝でライバルの丸山城志郎(ミキハウス)を下し、妹の阿部詩は全試合を一本勝ちと盤石の闘いだった。世界選手権はいずれも4度目の制覇。実力と人気を兼ね備えた日本柔道界の2人のスターが期待通りの強さを発揮し、1年後の頂点へさらなる弾みをつけた。
2人は神戸市出身。阿部一が6歳で柔道を始めると、阿部詩は5歳で柔道着に袖を通した。先を行く兄を妹が追いかけ、ともに中学、高校で日本一に輝く。そろって将来を嘱望され、早くから国際舞台で活躍してきた。
袖釣り込み腰など豪快な投げ技が共通点。兄が「お互いにもっと自分の柔道を伸ばしていく」と意気込めば、妹は「2人で柔道界を盛り上げていきたい」と決意を語った。