素根輝 2度目V 左膝手術から復活 王座奪還に涙「ほっとした気持ちが大きい」

 「柔道・世界選手権」(13日、ドーハ)

 女子78キロ超級は2021年東京五輪覇者の素根輝(22)=パーク24=が、19年以来2度目の優勝を果たした。決勝は昨年3位のジュリア・トロフュア(フランス)に反則勝ち。来年のパリ五輪に前進した。男子100キロ超級は21年王者の影浦心(日本中央競馬会)が3位決定戦で敗れて5位。テディ・リネール(フランス)が17年以来9度目の頂点に立った。日本の金メダルは女子が昨年より一つ多い4個。男子は昨年の2個から1個に減った。

 決勝の畳から下りると、涙が込み上げた。女子78キロ超級の素根は昨年3月の左膝手術から復活し、王座を奪還した。「強い自分を取り戻したい」。その一心で準備してきた。金メダルを胸に「ほっとした気持ちが大きい」と笑みを浮かべた。

 一本背負い投げや大内刈りを駆使し、危なげなく決勝に進んだ。相手は自身より一回り以上も大きいトロフュア。背中をつかんで振り回す攻めに耐え、執念で担ぎ技を放つ。11分過ぎに三つ目の指導を引き出した。

 膝に痛みはないが恐怖心は残り、まだ技に深く入れないという。日本女子の増地監督は「一番いい時と比べると7割」と言う。昨年12月には19年2月以来となる国際大会の敗戦も喫した。22歳の女王は揺らいでいた自信を取り戻し「また来年、金メダルを取るために誰よりも努力する」とパリ五輪の2連覇へ意識を向けた。

 手術後のつらい時期に「大丈夫」と明るく励まし続けた美香さんは観客席で観戦。母の日に最高のお返しにもなった世界一だ。

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