石川佳純が引退会見「とても晴れやか。笑顔で迎えられたことがうれしい」 ファンへの感謝で涙ぐむ 23年間の競技人生に幕
卓球女子で五輪3大会連続メダルの石川佳純(30)=全農=が18日、都内で引退会見を開いた。黒のジャケット姿で登場した石川は23年間の競技人生を振り返り「自分自身やりきったと思えたからです。今日はとても晴れやかな気持ちです。今日という日を笑顔で迎えられたことをうれしく、ありがたく思います」と晴れやかな表情で語った。
ファンへの感謝のメッセージでは涙ぐみ、言葉に詰まりながら「嬉しい時は一緒に喜んでくださって、苦しい時には寄り添ってくれるそんな素晴らしいファンの方に恵まれてやれたのはすごく幸せなことでした。自分自身、何を返せたか分からないですけど、コートに立った時はその日の全力プレーを自分なりにやる。100%の準備、100%の状態で、その日にできる自分のすべてを出すことを大切にして頑張ってきました。その姿をみてくださって、少しでも元気だったり勇気が届けられていたらなと。もしそれができていたら、うれしく思います」と、語った。
引退を決意した時期については「3月のWTTのシンガポールのワールドツアーが終わった時点で、4月の中国の2大会への出場が決まったんですけど、その時に次の2大会で終わりにしようと決意しました。今年に入ってからは毎試合、これが最後になるかもしれないという気持ちでプレーしてきました」と、振り返った。
石川は卓球選手だった両親の影響で小学1年から卓球を始め、わずか半年で全国大会に出場するなど才能を発揮。小学6年時には全日本選手権シニアの部に出場して勝利を挙げるなど「愛ちゃん2世」として脚光を浴びた。
14歳で日本代表入りすると、勝負強さを武器に長年女子のエースとして活躍。16歳で8強入りした2009年世界選手権横浜大会では、2回戦で当時世界ランク10位の帖雅娜(香港)に0-3から大逆転した伝説の試合が語り草となっている。
全日本選手権では当時最年少優勝となる17歳で初制覇すると、5度の日本一に輝いた。五輪は12年ロンドン、16年リオデジャネイロ、21年東京と3大会連続で出場し、それぞれ団体戦メダル獲得に貢献。また、17年には混合ダブルスで日本勢48年ぶりの世界一(パートナーは吉村真晴)に輝いた。
今月1日にSNSで「自分の中でやり切ったという思いが強く、引退を決意した」と表明。コート外でも明るい笑顔で親しまれた希代のヒロインが、23年間の競技者人生に幕を下ろした。
◆石川佳純(いしかわ・かすみ) 1993年2月23日、山口市出身。両親の影響で7歳から卓球を始めた。五輪は12年ロンドン大会で団体銀メダルを獲得し、シングルス4位。16年リオデジャネイロ大会は団体銅メダル。東京五輪では日本選手団の副主将を務め、団体では3大会連続のメダルとなる銀メダルを獲得した。家族は両親と妹。左利き。157センチ、51キロ。
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