ディーン元気が日本選手権連覇 2日前に誤って洗剤吸い込み発熱 万全ではないも82m65で貫禄

やり投げ、5投目を投げ終え、指を突き上げるディーン元気=大阪・ヤンマースタジアム長居(撮影・中田匡峻)
82メートル65で優勝したディーン元気(撮影・中田匡峻)
男子やり投げを優勝したディーン元気(中央)は新井涼平(左)と崎山雄太から担がれ笑顔を見せる=大阪・ヤンマースタジアム長居(撮影・中田匡峻)
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 「陸上・日本選手権」(1日、ヤンマースタジアム長居)

 男子やり投げが行われ、12年ロンドン五輪、昨年の世界選手権(オレゴン)代表のディーン元気(31)=ミズノ=が5投目で82メートル65を投げ、2連覇を飾った。

 雨予報のこの日、「2、3投目で降るかもしれないので1投目での80メートル台がテーマだった」との言葉どおり、最初に80メートル27を投げてトップに立つと、5投目でこの日の最高記録、最終6投目でも80メートル52と3本で大台を超えた。世界選手権(8月、ブダペスト)の参加標準となる85メートル20には届かなかったが、「世界大会でのベースとなる85メートルへ向けて、可能性を感じるものが何投かあった」と、手応えをつかんだ。

 アクシデントにも動じなかった。2日前に「誤って洗剤を吸い込んだことが原因で喉の粘膜をやられた」と37~38度の発熱に見舞われた。この日も「終始ボーッとしていて、水分不足で4投目の後に右ふくらはぎがつった」と明かした。目標の85メートルが見える投てきだっただけに「自業自得」と、悔しさも残った。

 2位は「ライバルでもあり親友」という16年リオデジャネイロ五輪代表の新井涼平(31)=スズキ=が、80メートル60でつけた。若手の台頭が著しい中で、ディーンは「(新井と2人)1、2位で立ちはだかった。やり投げ全体のレベルを上げていきたい」と、意気盛んに先を見据えた。

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