「陸上・日本選手権」（１日、ヤンマースタジアム長居）

　“日本一速い監督”が日本一を決める舞台で躍動した。世界選手権（８月、ブダペスト）の代表選考会を兼ねて男子５０００メートル決勝が行われ、３７歳の上野裕一郎（セントポールクラブ）が一時先頭に立ってレースをけん引。最終的には１４分００秒２０で２５位となり「もうバテバテ」と笑った。

　上野は「後半見本にならないところが出た」と反省するが、「まだこの年齢で走れる」ともうなずく。指導する立大を今年の箱根駅伝で５５年ぶり本戦出場に導いた若き指揮官。「指導者になって２回目の日本選手権。普段は味わえない緊張感を指導に還元していければ」と、見据えた。

　男子５０００メートルは塩尻和也（富士通）が１３分１９秒８５で初優勝。日本記録保持者で同種目に７年ぶりに出場した大迫傑（ナイキ）は残り３周でレースをやめた。