三浦龍司 3000メートル障害3連覇で世界選手権内定 目標「上位入賞」で昨年の雪辱へ
「陸上・日本選手権」(2日、ヤンマースタジアム長居)
世界選手権(8月、ブダペスト)の代表選考会を兼ねて行われた。男子3000メートル障害は、東京五輪7位入賞で8分9秒92の日本記録を持つ三浦龍司(21)=順大=が8分21秒41で3連覇を果たした。既に参加標準記録を突破しており、3位以内に入ったことで世界選手権代表に決まった。女子1500メートルは田中希実(ニューバランス)が4分8秒29で4連覇。同やり投げは昨年の世界選手権3位の北口榛花(JAL)が59メートル92で2位となり、斉藤真理菜(スズキ)が61メートル14で5年ぶりに制した。
台風2号の影響で雨が降る悪条件をものともせず、三浦が世界切符を射止めた。序盤から先頭に立つと、圧巻の走りでレースをけん引。残り1周を切って水濠(すいごう)でバランスを崩す場面もあったが、最後はぶっちぎりでゴールし、3連覇と世界選手権代表を決めた。
表情はクールなままだが「連覇にこだわりはなかったけど、結果的に勝ち切ることができて収穫」と喜んだ。21歳にして、国内では追われる立場。障害や水濠があるコースを走り、通称“サンショー”と呼ばれる特殊性の高い競技で日本のエースとしての貫禄を見せつけた。
東京五輪で7位入賞を果たしながら、昨年の世界選手権は予選敗退と悔しい結果に終わった。「まずはスタートラインに立たないことには雪辱を果たすことにはつながらない」と代表決定をかみしめると、目標を「決勝に進出して上位入賞」と宣言。今夏の大舞台は、再び躍動できる舞台にする。
◆三浦龍司(みうら・りゅうじ)2002年2月11日、島根県出身。京都・洛南高から順大に進学した。男子3000メートル障害の日本記録保持者で、東京五輪では日本勢初の7位に入賞。20年箱根駅伝予選会では、大迫傑の持つハーフマラソンU20日本記録を更新する1時間1分41秒をマークした。168センチ、57キロ。