変革進むバド協会 外部理事8割、女性理事5割に 前Jリーグチェアマン・村井会長新体制18日誕生へ

 不祥事からの再起を図る日本バドミントン協会は3日、都内で理事会を開き、新理事候補10人を承認した。理事会構成メンバーのうち外部理事の割合が80%、女性理事も50%となる見通し。スポーツ庁が定める競技団体の運営指針であるガバナンスコードの基準(外部25%以上、女性40%以上)を大きく上回り、前Jリーグチェアマンの村井満副会長(63)は「画期的なものになる」と胸を張った。村井氏を会長に迎える新体制は、18日の評議員会を経て正式に誕生する。

 村井流の変革が加速する。日本協会は批判を受けていた隠蔽体質からの脱却を目指し、理事の総数を現在の20人から10人に半減する方針を示し、ガバナンスコードの規定に準じて、そのうち外部理事3人、女性理事4人の登用を目指していた。ただ、協会が設置した役員を選出する委員会が新たな理事会メンバーを選定した結果、10人の新理事のうち8人は弁護士、会計士、経営者、他競技のプロアスリート出身者など外部有識者で、さらに男女比率も5人ずつと半々となる。

 従来の役員はほぼバドミントン出身者で構成され、さらに業務を執行する各部長と、それを監督する執行部を同じ役員が兼任する体制となっていた。これを問題視していた村井氏は、新たな執行部体制について「社会の目、(各専門分野の)プロの目でバドミントン界をしっかり監督する」と意義を強調し、「8割が外部理事というのは企業でも相当画期的となる。ガバナンスコードの範囲の中でやりくりするのではなく、ガバナンスコードそのものを大きく超える提案を(選出委員会から)いただいた」とうなずいた。

 また、前体制での不祥事を受け、スポーツ庁や日本オリンピック委員会(JOC)からは今年度の強化費を20%削減されており「強化予算が圧縮されて厳しいが、(事業に)メリハリを付けてやっていく」と語った。

 バドミントン協会は元職員による公金横領や、国庫補助金の不正受給を組織的に隠ぺいしていた問題などを受け、前会長と前専務理事が引責辞任。今年1月にJリーグ前チェアマンの村井氏を新会長候補として招へいした。村井氏は自らプレゼン資料を作成しながら変革案を推し進め、3月には「部分的(な改革)ではなく、生まれ変わるんだという意思を込めて“変革”という言葉を使った。最もガバナンスが進んだ団体にすることもできる」と語っていた。

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