福部号泣 世陸代表内定ならず 女子100メートル障害順位表示ミスで天国から地獄 優勝の寺田も苦言
「陸上・日本選手権」(3日、ヤンマースタジアム長居)
女子100メートル障害決勝で優勝者の順位が誤表示される異例の事態が起こった。レースは、東京五輪代表の寺田明日香(33)=ジャパンクリエイト=が12秒95で2年ぶり5度目の優勝。青木益未(29)=七十七銀行=が0・007秒差で2位だった。
世界選手権の参加標準記録を突破している日本記録保持者の福部真子(27)=日本建設工業=は、12秒99で4位に終わった。しかし、レース直後の電光掲示板には「1位福部、2位青木」と出て、福部には寺田のタイムが表示。数十秒後、改めて正しい順位が下位まで表示された。日本陸連は「写真判定員の着順判定中の記録が大型映像に出力されてしまった」と説明した。
3位以内で世界選手権の代表内定となるはずだった福部は「電光掲示板を見て、え?なんでかなと思った」と振り返り、敗戦に号泣。一方の寺田は「選手の人生がかかっている」と福部を思いやった。2人は同じデザインのユニホームを着ていたため「(判別が)難しかったかもしれないが、きちんとやってもらえたら」と苦言を呈した。