西岡良仁 全仏16強 錦織以来の日本男子2人目 逆転勝ちに「信じられないくらいうれしい」
「全仏テニス」(3日、ローランギャロス)
シングルス3回戦で男子の第27シード西岡良仁(27)=ミキハウス=が世界ランキング172位のチアゴ・セイブチビウジ(ブラジル)を破り、1月の全豪オープンに続く16強入りを果たした。1968年のオープン化以降、全仏の同種目の日本勢の16強は錦織圭(ユニクロ)に次ぎ2人目。ダブルス2回戦では女子で第7シード、青山修子(近藤乳業)柴原瑛菜(橋本総業)組が敗れ、混合では加藤未唯(ザイマックス)ティム・プッツ(ドイツ)組が8強入り。
またも本領を発揮した。西岡は3試合連続の逆転勝ち。ロシア出身の強豪ダニル・メドベージェフを破るなど、勢いに乗る新鋭をフルセットの末に退け「最後まで諦めなかった結果、勝つことができた。信じられないくらいうれしい」と余韻に浸った。
第1、第3セットを落としたが、第2、第4セットを取り返した。迎えた最終セットの出だしのリターンゲーム。再三のジュースなどでもつれた展開でブレークを奪うと、一気に流れをつかみ、1ゲームも落とさずに3時間半を超える死闘を制した。「疲れているのが見えていた。サーブの威力も落ちていた」。予選から勝ち上がった相手の状態を見透かしての冷静な試合運びも光った。
クレーコートは日本選手が不得手なサーフェス。西岡自身も「自信がない」と話していたが、持ち前の粘り強さを武器に適応しつつある。四大大会自身初のベスト8が懸かる次戦へ「しっかりとリカバリーして、いい状態で挑めるように頑張りたい」と力を込めた。