加藤未唯の失格問題“悪童”キリオスは失格の妥当性主張「意図の問題じゃない。子供に当てたら失格だ」

 女子ダブルス3回戦で失格となり、涙ぐむ加藤未唯(右)=4日
 女子ダブルス3回戦で審判(左上)と話す加藤未唯(右下)、アルディラ・スーチャディ組=4日
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 テニス・全仏オープン(パリ)の女子ダブルス3回戦で、アーディラ・スーチャディ(インドネシア)とのペアで出場した加藤未唯(ザイマックス)がコートに落ちていたボールを返球した際、ボールガールに直撃し、危険行為として失格となった問題で、ツアー通算11勝の実績を持ち、プレースタイルなどから“悪童”の異名を持つニック・キリオス(豪州)が6日、自身のツイッターで持論を展開した。

 この問題を巡っては、一度主審が加藤に警告を行ったが、対戦相手のマリエ・ブズコバ(チェコ)、サラ・ソリベストルモ(スペイン)組が異議を申し立て、判定が覆った形で失格に。失格を求めた対戦相手のペアに批判が集まっているが、キリオスは「意図の問題ではなく、子供にボールを当てた場合、それは失格だ」と、綴った。

 賛同の声もあったが、キリオスは22年全豪オープンで、怒りにまかせて乱暴に放ったショットがスタンドの子供に直撃。子供が泣き出したことがあった。当時はすぐに謝罪にいったこともあり、失格などの議論にはならかったが、そのほか様々な悪態があったキリオスだけに、コメント欄には「ボールガールに当てるのとスタンドの子供に当てる違いは何?」、「もしルールがそうだったら、あなたは何度も失格になってるし、全豪のダブルスのタイトルもなかっただろう」と批判的な意見も多く占めた。

 豪州メディアの「SKY NEWS」は、「キリオスが物議を醸す問題に意見を述べ、ファンを再び分裂させ、一部のファンを激怒させた」と、報じた。

 5日の混合ダブルスで4強入りを決めた後の会見で、失格を不服とし四大大会側に提訴したことを明らかにしている。

 〈女子ダブルスにおける加藤組の失格〉

 加藤組はマリエ・ブズコバ(チェコ)、サラ・ソリベストルモ(スペイン)組と対戦。第1セットを落として迎えた第2セットの3-1での第5ゲーム。加藤が自コートに落ちていたボールをバックハンドで相手コート奥の方向に軽く打ち返したボールが長くなってしまい、ボールガールに直撃。ボールガールが泣き出してしまった。

 加藤はボールガールに謝罪。海外メディアによると、主審は当初警告を与えたが、対戦相手が異議を申し立てて、最終的に失格が言い渡された。加藤は涙を流しながら、コートを後にした。

 同場面についてロイター通信は「アレクサンドル・ジュゲ主審は加藤に警告を与え、ネットの反対側でブズコバとソリベストルモが失格を要求した」と報じている。当初は主審は「彼女(加藤)は故意にそうしたわけではない。彼女(ボールガール)は怪我をしたわけではない」としていたが、ソリベストルモは「彼女は泣いているし、血を流してる」と主張し、主審にボールガールと話すようにうながした。主審はボールガールと話した後、失格を言い渡したという。

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