失格騒動の加藤未唯が全仏混合複で優勝の快挙!観客から万雷の拍手 スピーチで涙ぐむ「いろいろなことがありました」
「テニス・全仏オープン」(8日、パリ)
混合ダブルス決勝が行われ、加藤未唯(ザイマックス)、ティム・プッツ(ドイツ)組が、マイケル・ヴィーナス(オーストラリア)、ビアンカ・アンドリースク(カナダ)組と対戦。4-6、6-4、マッチタイブレークを10-6で制し、初優勝を飾った。
加藤は17年全豪オープンの女子ダブルスで穂積絵莉とのペアでベスト4の経験はあるが、決勝進出は四大大会初。その大舞台、第1ゲームでいきなりブレークに成功。優位に立ったが、第8ゲームでブレークされ、4-4に追いつかれた。さらに、第10ゲームもブレークされ、第1セットを奪われた。
第2セットは第8ゲームまで、ともにキープ。だが、加藤・プッツ組が第9ゲームでブレークに成功し、そのままタイに持ち込んだ。
タイブレークの第3セットは5連続ポイントでリードを奪い、10-6で競り勝った。勝利の瞬間、加藤は両腕を突き上げ、満面の笑みを浮かべた。観客からは万雷の拍手が注がれた。
加藤は用意してきたメモを読み、関係者に感謝。「ここまではチャレンジングな日々でした。精神的にも大変でした。ここ数日特に大変でした。女子のダブルスから色んなことがありました」と振り返った。
加藤は今大会、女子ダブルスの3回戦でコートに落ちていたボールを返球した際、ボールガールに直撃。危険行為として失格となった。失格騒動はテニス界に大きな波紋を広げたが、混合ダブルスでは初の決勝進出。女子ダブルスでコンビを組んだスーチャディも客席から試合を観戦していた。
加藤はスーチャディに「我々は失格処分になりましたが、全力を尽くしました。また女子ダブルスで頑張りましょう。女子ダブルスでここに来たいですね」とメッセージ。続けて「ボールガールが無事であることを願っています」と言った後、対戦相手にも言及し「そして女子ダブルスで対戦したペア、サラとマリエにも、また良い試合をしたいと私は願っています。失格は残念でしたが、いい結果が出て、(自身の)ポイントが戻ることを願っています」とうなずいた。