床のスペシャリスト・南一輝 “世界最高難度”Dスコア7・0で5連覇&世界代表入り狙う「攻めて優勝した方がかっこいい」

 体操世界選手権(9~10月、ベルギー)代表の最終選考会を兼ねた全日本種目別選手権は10日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開幕する。9日は公式練習が行われた。男子はすでに21年東京五輪2冠の橋本大輝(順大)、同代表の萱和磨(セントラルスポーツ)、三輪哲平(セントラルスポーツ)の3人は代表に内定しており、残り2枠を巡って争われる。

 21年世界選手権床運動銀メダリストで、代表入りが有力視されている南一輝(23)=M’sスポーツクラブ=は5連覇がかかる。5月のNHK杯とは演技構成を変更することを明かし、Dスコアは予選で6・8、決勝で7・0まで上げる予定。当日のコンディション次第ではあるが、シライ2をゴシマ(前方伸身宙返り3回半ひねり)に変えるという。

 「床で7・0はいない」と本人が話す通り、現行ルールで“世界最高難度”。右アキレス腱(けん)痛を伴う中での挑戦となるが、「誰よりも練習している。床のスペシャリストとして、守りに入るより攻めて優勝した方がかっこいい。5連覇して世界選手権代表に入りたい」と闘志をたぎらせた。

 NHK杯時に明かしていた練習拠点・仙台大の「穴」(へこみのこと)については、「原因は自分にあると言われました。ここまで壊れたことがないと」と苦笑い。学長と会った際に「穴」の修繕の話もしたといい「床を買い替えてもらえるかも、という話になった。5連覇して(仙台大が)床が強いことを証明して、替えてもらえるとすごいありがたい」。5度目の頂点で、世界切符と新品の練習環境をWゲットする。

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